電子書籍で「キューティーハニー」と「サイボーグ009」

2007-10-07を書いたことで、子供の頃観ていた、初代アニメ版キューティーハニーや、原作コミックスのことを懐かしく思い出すこととなった。原作キューティーハニーは、チャンピオンコミック版が、就学前ぐらいからうちにあったので(1974年出版のようだから、出て間もない頃に買ってもらったのだろう)、幼少期から読んでいた。うちにあったのは、なぜか2巻だけで、1巻を読んだの、何年か後だったと思う。原作は、テレビより、下ネタもバイオレンスシーンも、少々過激で、ハニーの親友の女の子が、ハニーの身代わりとなり、火あぶりで殺され灰となってしまうシーンなどが、とても印象に残っている。
昨日のことなのだが、子供の頃以来読んでいなかった、その初代コッミック版キューティーハニーを、また読みたくなってきて、ネットで今手に入りやすいコミックスはあるのかと、検索してみると、どうやら、現在、入手しやすいものは中公文庫版だけのようだ。
前にも書いたが、僕は、漫画は、絵が小さい文庫版で読むのは好きではない。最近は、連載終了して時間が立った作品はは、文庫か、コンビニの廉価版じゃないと売れないのか、単行本が絶版になって、文庫しか選択肢がないことがよくある。文庫漫画の興隆は、罪だけでなく功の面もあると思うし、長く絶版になっていた旧い漫画が、文庫だからこそ再刊されて入手しやすくなったり、新たな読者を獲得するということもあるだろうから、否定はしないのだが、個人的には、読みたい漫画が、今回の「キューティーハニー」のように、文庫でしか容易に買えないのが分かると、がっかりしてしまう。
どうしようかなと考えているうちに、検索でひっかかっていた、eBookJapanというサイトでダウンロード販売している、電子書籍版「キューティーハニー」が眼に止まった。全4巻、1〜2巻が73年〜74年連載版、3〜4巻が92〜93年連載の続編で、雑誌掲載時のカラーページも再現してある完全版とある。
漫画は、電子書籍より紙で読みたいという気持も強いのだが、絵の小さい文庫で読むのと比べれば、PC画面で読むのも悪くない気もする。また、本屋まで行って探したり、ネットで注文して届くの待たなくても、購入すれば確実に今すぐ読めるのもいいなと考えてみると、電子書籍版でも構わなく思えてきて、物は試しに、子供の頃読んだ部分の1巻と2巻を購入してみることにした。電子書籍は一度だけだが、紙版が絶版になっている、清水俊二著「映画字幕(スーパー)の作り方教えます」を購入したことはあるが、漫画の電子書籍を買うのは、はじめての経験だ。
購入手続は簡単で、ビュアーのインストールとダウンローまでスムーズに行えた。ダウンロード後、早速、読み始める。ビュアーの使い勝手は、最高だというわけではないが、悪くはない。1巻2巻を読み終えると、続編も気になってきたので、キューティーハニーの3巻4巻も続けて購入し、ついでに、エッダ編が収録されているサイボーグ009の13巻を一緒に購入。ユリイカの「北欧神話特集」に掲載されている、伊藤盡先生による論考「北欧神話の世界とそのイメージの受容」で、このエッダ編が取り上げられており、読みたくなっていたのだ。この電子書籍版「サイボーグ009」、既に絶版の単行本版が元になっているようだが、カラーカットや予告、児童雑誌にのった珍しい小編、解説などが掲載されており、内容が充実している。009は文庫でなくても、入手が比較的容易な単行本版があり、エッダ編収録巻も当然あるのだが、内容だけでみれば、電子書籍版のエッダ編収録巻の方が明らかに充実している。そのことと、すぐに読める利便性を考えて、電子書籍版を選択することにした。
今回の購入&読書体験で、電子書籍漫画あなどれないことは分かった。といっても、これから電子書籍で、漫画をどんどん買っていこうと思っているわけでもなく、当面は、この5冊の購入で止めておくつもりではある。