ショートフィルム「Goodbye to the Normals」他

BBC サイトの英語字幕付きショートフィルムのリストより、また3本鑑賞してみました。

Goodbye to the Normalsは、家を出てアメリカへ行くと言い出した、小さな男の子Magnusと、両親との会話(ほとんどが父親とのもの)が主な作品です。

(父親)Are you going on holiday? No?
(Magnus)I'm running away.
(父親)Right. And...where are you going?
(Magnus)America.
(父親)Oh. Whereabouts?
(Magnus)All over.
(父親)Why do you want to go there?
(Magnus)I know it's had a bad press recently but it's a place that's taken my fancy.

なんて調子で、淡々とお父さんの質問に答えるMagnus君や、ラストのちょとした裏切り方が可笑しいです。いろいろ賞を受賞している作品のようで、単独の公式サイトまでありました。

アニメーション「The Girl Who Did Things She Didn't Like First」は、日本人による作品ということで(Maki Yoshikuraさんという、イギリス在住で、アニメの仕事をされている女性の方のようです)、興味を持って観てみました。ちょっと暗くて、なかなか面白いアニメです。
【The Girl Who Did Things She Didn't Like First あらすじ】昔、好きでないことから先に行う小さな女の子がいました。その女の子は、食事は嫌いなエンドウ豆から食べて、好きなステーキを残してしまうことになったり、学校が終わると、家に真っすぐ帰って、友達みんなが遊んでいる間も、嫌いな宿題を先にやっているので、友達とは遊べないのですが、そうすることで落ち着いて、その後を楽しむことができるのでした。ある日、学校で、クラスのみんなで世話をしていた、兎が亡くなり・・・

Fish Never Sleep」もアニメーションで、不眠症の女性の話です。イギリスの女性映像作家の作品ですが、日本の築地近くが舞台で、主人公の女性は、回転寿司屋さんのカウンターで寿司出しており、回転寿司なのにどうやらその女性の個人経営っぽく、店の2階で暮らしているようで、その店構えといい、彼女の出で立ちといい、回転寿司屋というより、小料理屋みたいで、ずれ方が奇妙な雰囲気を出しています。築地市場の描写なども、どこか妙で、ストーリー自体より、そういった世界観など、全体の雰囲気が、面白かったです。

「Fish Never Sleep」の、Gaëlle Denis さんの作品は、YouTube に、『City Paradise』という実写作品があったので、それも観てみました。僕は、特に好きな作風というわけではないのですが、映像が綺麗な作品です。イギリスに留学に来た、日本人女性が主人公の話で、『Fish Never Sleep』でもあった水の中に沈む場面が出てきたりして、作風は随分違いますが、扱っているものは2作品で共通点もあります。