『ロング・グッドバイ』購入

レイモンド・チャンドラーの『The Long Goodbye』の新訳、村上春樹訳『ロング・グッドバイ』が今月出版されて、話題になっていることを、昨日遅ればせながら知りました。

村上春樹版「ロング・グッドバイ」 清水訳から半世紀(asahi.com 2006/3/14)

『The Long Goodbye』を、翻訳で、はじめて読んだのは、まだ10代の頃だったと思います。それ以来、大好きな作品で、清水俊二訳『長いお別れ』以外に、原書も、20代前半の頃に、ペンギンのペーパーバックを買って持ってます。僕は、今でも英語力は低いですが、当時の英語力はそれはそれは酷いもので、低いとかいうレベルではなくゼロに等しいぐらいでした。当然、生まれてはじめて買った英語の小説です*1。結局、無謀な挑戦だったのは明らかで、英語力の無さと、生まれながらの根気の無さの為、すぐに挫折して、訳本とところどころ比べたぐらいで、原書初挑戦は、あっけなく終わってしまったのでしたが。
原書を買ったのは、当時、清水俊二訳に不満があったわけではなく(清水氏の訳文はどちらかというと好きでした。勿論、原書と比べてどうとかは、全く分からなかったですから、日本語としての評価ですが)、単に、オリジナルの文章でも読んでみたくなっただけでした。asahi.com の記事にもありますが、清水訳は原書より端折っているところがあるなどという指摘も、何年か後に目にしましたが、ペーパーバック購入当時はそういうことも何も知りませんでしたし。
前置きが長くなりましたが、好きな作品の、新訳が出たとなると、勿論気になりますし、早速今日買ってきました。今、他に読んでいる途中の本が何冊かあるので、こちらを読むのは少し先になりそうですが、村上春樹が、この不朽の名作の翻訳をどう料理したのか、読むのが楽しみです。

ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ

*1:ちなみに、生まれてはじめてカクテルを飲むことになったとき、注文したのは迷わず「[[ギムレット]]」でした