"King Kong (1933) Collector's Edition"

届いた日にも書きましたが、"The King Kong Collection: King Kong (1933) / Son of Kong (1933) / Mighty Joe Young (1949)" に含まれる、"King Kong Two-Disc Collector's Edition" は凄い。

特製缶ケース、ポストカード、公開当時プログラムの縮小レプリカなど、魅力溢れるパッケージには大満足。そして、なんといっても、Disc 映像の内容・クオリティが素晴らしい。
2005年発売の DVD 用に修復された本編映像の画質は、1933年の作品ということを考えれば、驚くべきクオリティに見えます。にわかキング・コングファンである僕は、KEEP 社の 500円 DVD との比較しかできませんが、500円 DVD では、潰れたり、ぼやけてしまっていた、映像の細部が、この DVD では、はっきりと見えてきます。
「72年前の特撮映像は、古びて見えないというと全く嘘になってしまうが、見せ方がとても巧妙であり、今の視点で見ても感心させられる。」と、先日の、500円 DVD で観たときの日記に書きましたが、細部が見えることで、丁寧に作られた映像作品であるということが、明瞭に確認でき、この作品が持っている映像の高いポテンシャルと強いインパクトを、より感じることが出き、古びて見えるという印象すらも薄れてくるほど、1933年のキング・コングの映像世界に入り込めました。コングと恐竜達の死闘シーンに凄みとカタルシスを感じ、人を襲う不気味なモンスター達の恐ろしさを感じ、人を攫い玩具のように扱い、邪魔をすれば、人を踏みつけ噛み砕き突き落とし、島の集落や、NYの街を蹂躙しつくす、容赦なき破壊神コングに、時に愛すべき無邪気さを感じさせれ、そして、最後には、コングへの愛情と同情を感じて、深く心に残る、この名作を、存分に堪能できるDVDです。1933年版キング・コングは、このDVDのクオリティで観るべき、作品なのかもしれません*1。1933年版を未見の人はもちろん、既に観たことのある人も、観る価値がある DVD ではないでしょうか*2
ちなみに、King Kong Two-Disc Collector's Edition の2枚の Disc は何れもリージョンオールなので、リージョンフリーでないプレーヤーでも、問題なく再生できました(但し、僕が購入した、Collection の方に含まれる、Son of Kong / Mighty Joe Young 2作品の DVD の方はリージョン1ですので、購入する場合は注意が必要です)。
長時間な特典映像の方は、まだほとんど観ていないのですが、ピーター・ジャクソンが、オリジナルでは失われた巨大蜘蛛が出てくるシーンを、オリジナルフィルムを模して再現した、"The Lost Spider Pit Sequence" は、真っ先に、とても興味深く観ました(この巨大蜘蛛シーン再現過程の映像もありますが、こちらはまだ未見)。ちなみに、巨大蜘蛛シーンがオリジナルから失われた経緯については、下のリンク先が詳しいです。
King Kong FAQ - What happened to the famous spider at the bottom of the pit sequence?

*1:本当は「かもしれません」ではなく「である」と言い切ってもいいように思っていたりもするのですが、昨日今日、観たばかりのにわかな僕が、分かったふうにそこまで言っちゃいけませんよね・・・

*2:本当は「ではないでしょうか」ではなく「である」と・・・以下、上の注釈と同じなので略