ずべ公番長 夢は夜ひらく

The Pinky Violence Collection 収録の、『ずべ公番長 ざんげの値打ちもない』が、結構面白かったので、一作目の『ずべ公番長 夢は夜ひらく』を ShowTime で観てみました*1。尚、先日も書きましたが、『ずべ公番長 夢は夜ひらく』は、2008年1月に USでDVDがリリースされます。
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女ネリカンと呼ばれる赤城学園からはじまるのは4作目と同じ(このシリーズは、毎回赤城学園ではじまり、赤城学園に戻るで終わる)。橘ますみ演じる、長子が、壇上で花嫁姿になる講習からはじまる、ほのぼのムード。そのほのぼのムードに、ケチをつける、一作目でのひねくれ者は、夏純子演じる「ミラノのお春」。尚、この名前の意味は不明です(なぜミラノ?)。ちなみに、夏純子は、この映画ではヒール役で、大信田礼子らの引き立て役に過ぎませんが、この後、日活に移って「女子学園」シリーズや、「不良少女魔子」で、主演を張ることとなります。
壇上にあがり、長子に掴みかかり講習を邪魔する、お春。そして、ここで、主役、大信田礼子演じる、リカが壇上へあがり、気っ風よく啖呵をきって、喧嘩となります。さらに風呂場でも、その他大勢の方達の裸のサービスカットともに、大喧嘩。こうして、テンポよく、適度にお色気も入ったところで、タイトルが出て、藤圭子の「夢は夜ひらく」主題歌へと。
主題歌が終わると、独房に入れられた彼女たちが、逆立ちでパンツ見せたり、便器にまたがってたり、ほのぼのなシーンとなり、やくざ映画の実録物っぽいテロップでのキャラ紹介も入ります。「影山リカ 19才 横浜出身 傷害」。「八尾長子 19才 大阪府八尾出身 詐欺」。「ミラノのお春 18才 東京出身 恐喝」。
場面は変わって、出所したリカは、クリーニング屋の自転車を、ミニスカートでパンツ見せながら漕いでます。一作目は、とにかくこれでもかというぐらい、みんなパンツ見せまくりです。そのクリーニング屋を、スケベな主人のせいで首になったリカは、因縁つけてきた不良少女達を逆にボコボコにしたり、それを見ていた左とん平演じるツナオにキャッチバーにスカウトされて働くことになったり、キャッチバーで宮園純子演じる赤城学園のOBだった渡辺梅子ママに出会ったり、キャッチバーでツナオと一緒に暮らしている長子と再会したり、長子も働くこのバーの女の子はみんな赤城学園出身のズベ公だったり。
その後、金子信雄が組長のやくざが、梅子ママの店の権利を手に入れようとしてきたり、バーで一緒に働く賀川雪絵演じるマリの妹、五十嵐じゅん(五十嵐淳子さんのデビュー当初の芸名)演じるバニーと、薬をめぐるやくざ及び、やくざをバックにしている梅子らとのトラブルを起こしたりといったエピソードを軸に、物語は進んでいき、最期は、梅子ママと、ママの元恋人のやくざ梅宮辰夫とともに、リカら少女達がやくざに殴り込み、そして赤城学園へ逆戻りってお話です。任侠不良物のお約束展開と、適度なお色気とギャグ、人情・友情・姉妹愛・恋愛など盛り込まれた、4作目同様、いい感じのプログラム・ピクチャーで、気っ風よし、ハスキーボイスよし、スタイルよし、健康的なパンチラもよしな、大信田礼子さんの魅力も再確認しつつ、楽しめました。、
ところで、余談ですが、ネットなどでこの映画のデーターを見ていると、なぜか、宮園純子の役名が、渡辺梅子ではなく、南雲梅子となっているものがほとんどでした。本編では、南雲という名前は一切出てきませんから、データが間違いなのは確かなはずですが、これだけ多くが間違うと言うことは、もしかしたら、脚本段階などで使われていた名前が、変更されたにもかかわらず、前のまま公式資料として残ってしまっているとかなのかもしれません。「東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム」でも南雲梅子となっていました。

*1:2007-11-16 追記 動画提供元で、今月から自社配信を再開した、東映の映画配信サイト[http://www.movie-circus.jp/:title=Movie Circus]からも観られるようです。